17. ボッコちゃん
だいいーぶ前、Twitterでおススメされてて何気なく保存。
この度、図書館にて発見し、借りて読んできました。
もうねー、数ページ一話。短いのに、話が筋通ってるし、オチがちゃんと付いていて、ストーリーになってる。ひょおー。
ぐわぐわ上がっていって、最後の一文でストーンと落とされる。そんな感じ。
面白い。
特に印象的だったのが、『殺し屋ですのよ』、という話。
思いっきりか弱そうな女性が、ある男性に話を持ちかける。殺し屋ですのよ。あなたが殺したい人を殺します。と。
でも男性はこんな女性が殺し屋なんて出来るわけないと尻込む。女性は、お金は事が済んでからで良い、またじわじわと病死させるため、犯罪を犯すわけではないなど説明。
数ヶ月後、その相手は実際亡くなった。
男は喜んで、女に金を払った。
女は帰宅し、服装を変えて職場へ向かった。
何と女は看護師で、もうすぐ亡くなる患者を憎んでいる人間に話を持ちかけていたのだった。
『生活維持省』
世界が平和になり、犯罪や戦争がなくなった時代。その分静かに殺される人がランダムに選ばれる世の中のお話。
その中のフレーズが妙に心に残った。
生きる権利と死ぬ義務
人はいつか死ぬ、ということを、義務の2文字で表していることに、何故だか不思議に感じた。新鮮な考え方だった。
『闇の目』
一体どういう子供なんだろう、もはや人間ではないのでは?と謎に感じながら読み進めると。
目のない子供だったのだ。
ほう。こういう風に世の中を捉えているのかと不思議な感じ。
『プレゼント』
宇宙から巨大怪物が送られてきた!
地球人は皆んな一致団結し、必死で怪物に対抗し、何とか撃退する。
vs宇宙になり、地球人同士の争いは、なくなった。
ウィキッド思い出した。
結局、人間は、共通の敵がいないと、仲良くなれないのよ。悲しいことかな。
かなり面白かった。そうきたか!と。
宇宙人の話や、近未来、SFなど、様々なジャンルの短編小説が詰め込まれ、とても楽しかった。