21. 青空のむこう
たまたま立ち寄った家の近くの本屋さんで、
高校の先生おすすめ本フェアやっていて、
コメント読んでいたら、思わず買ってしまった一冊。
最近、こういった生命が絡む本が好きみたいでつい手にとってしまう。。
交通事故で急死してしまった主人公が、生者の世界に戻り、やり残したことを果たそうとするお話。
死者の世界、生者の世界という概念は、リメンバーミーを思い出させた。
やり残したことがあるからと下界に戻るというところは夢醒めと似てるなと感じました。
主人公くんは、死ぬ直前にお姉ちゃんと口喧嘩してしまい、そのことをとても、後悔してしまった。それをどうしても謝りたくて、またお姉ちゃんが後悔していたらそれを許してるよと伝えたくて人間界に戻るのです。
で、何とかお姉ちゃんの部屋にある鉛筆を動かし伝え、わかってもらえたのです。
これは、現実の世界ではどんなに願っても絶対に叶わないこと。でも、小説の中の世界なら…!叶うのです。同じような体験をした人たちの気持ちが、昇華されることも願われているのではないだろうか。。。
そうだとしたら、この本は物凄く意義のある話だな。
読んで良かった。
また、お姉ちゃんの部屋にに行く前に、街を色々と歩いたり、学校へも行ったりするのです。そこでの強烈な一言。
この世はぼくがいなくてもちゃんと動いている
ああ、そうなのだな。
そうなのだろうな。と。
もし私が死んで、悲しむ人はいるんだろうけど、でもその人たちが亡くなったら、完全に忘れ去られる。
それは嫌だ。
何かこの世に爪痕を残したい。
意味わからないけど。
そう感じたのです。
他にも、生きているからこそ、風が気持ちよく感じたりとか、そういう気づかない小さな幸せに触れられていて、気持ちがふわっとなった。
素敵な作品でした。
大切な人と、いつ別れの日が来るかなんてわからない。
1日を大切に。
後悔なく、生きてゆきたい。